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「意図」を繋げてアジャイルの輪を広げる
最近、「自分たちの取り組みは如何にアジャイルであれるのか」ということをよく考えます。
自分がスクラムマスターとして参画している開発チームは、この数ヶ月、一年ですごく良い状態になってきました。
じゃあ次はどのレベルにアジャイルの輪を広げるのか?部門レベル?そうしたら今度は事業?最後は会社?
楽しみは尽きません。
ただアジャイルの輪をより上位の概念に広げるためには、「意図」のズレに向き合う必要がでてきます。
現状はスケーラビリティを重視していない開発チームと、ユーザーを大きく増やしたいセールス部門、といった意図の違い。
ディスカバリーに貢献したい現場と、顧客と握った機能を開発してほしいプロダクト部門、といった意図の違い。
より良いデリバリーのために開発生産性を上げたいメンバーと、別の期待値を持ったマネージャー、といった意図の違い。
意図が一貫していないため、どこかののズレがアジャイルのサイクルを鈍化させます。
顧客が真に必要なものを迅速に届け"続ける"ことは困難です。
じゃあこういったズレにどう向き合うかなと。
色々考えたり試してみた末、以下の観点・取り組みが大切であると考えました。
- 今やっている取り組みにWhyを問うこと
- その回答が「ひとつ上の意図」とどれだけ一貫性を保てているかを確かめること
- もし違和感を感じた場合、ぞのズレを解消し繋げるよう力を尽くすこと
例えば、スクラムの場合。
自分たちが担当する予定のユーザーストーリーに対し、「何故それをやる必要があるか」を説明できますか?そしてその回答は、スプリントゴールに対して整合性のあるものですか?
あるいは今目指しているスプリントゴールに対し、「何故達成するべきか」を説明できますか?そしてそれは、その先にあるプロダクトゴールに対する踏石になっていますか?
そしてプロダクトゴールは?プロダクトビジョンは?
このようにWhyを問い続けることで、「意図」の一貫性の有無を確かめることができます。
この問いの繰り返しの中で違和感を感じた時は、組織をよりアジャイルな状態に近付けるチャンスです。
スプリントゴールあるいはスプリントバックログを改善するよう全力を尽くすこともできます。
プロダクトバックログをプロダクトゴールに沿う形にリファインメントするよう提案することもできます。
あるいは、プロダクトゴールの改善に対する示唆を提供することもできます。
勿論、もっと大きなビジョンに対して寄与することだってできる筈です。
私の居る現場でもやはり意図のズレがあります。
ただ人が集まればそれだけ異なる意図が増えますし、ズレはあって当然です。
要は、そこにどう向き合うかが大事なのかなと。
「意図」のズレを見出し、これを繋げるために力を尽くす。
この積み重ねこそがアジャイルの輪を組織に広げる方法だと思いますし、当初の「自分たちの取り組みは如何にアジャイルであれるのか」への解答になるような気がしています。